みちのこみち

一カ月に二週間は休みたいブログ

冬を味わうにはもってこい 宮沢賢治「銀河鉄道の夜」

こんにちは
最近寒いと思ったら、もう立冬を過ぎていたんですね。暦上はもう冬だ。今日は寒い時におすすめ、宮沢賢治銀河鉄道の夜」をご紹介したいと思います。

 

f:id:michicomichi8:20151112233308j:plain

 

不思議キャラ宮沢賢治

失礼ですが、宮沢賢治さんって私の中では不思議キャラ。そんな彼は岩手県花巻市(旧稗貫郡)の裕福な家に生まれました。家業を継ぐかと思いきや、農民と辛苦をともにして生きると決め代表作「雨ニモマケズ」や「注文の多い料理店」などを執筆。自然界の厳しさの中で生きる様々な生き物に焦点をあて、想像力豊かな物語を残しました。

 


冬を味わうにはもってこい

私が読んだ本には「銀河鉄道の夜」以外に「やまなし」「いちょうの実」「よだかの星」「ひかりの素足」「風の又三郎」などが収められています。どのお話も私たちが子供のころ頬に感じていた風の痛みや全力で走った時の息切れなどを感じさせるものが多く、小学校時代を思い出しました。「いちょうの実」を読んで小学校に並んでいた銀杏の黄色を想像したり、「ああ、ぎんなんってそういえば頼りなげに枝についていたな」と思ったり。田舎育ちには特に共感できる内容だと思います。


いまの小学校はわからないんですが、私の頃、冬は教室にストーブがひとつ置かれていて、ストーブから席が遠い人はすごく寒いんですよね。ストーブ自体も極力使わない。廊下も冷え切って、木造建築の校舎は不思議な雰囲気がしました。この本を読んだ感想はそんな感じです。クラムボンで有名な「やまなし」は温かさがあるのですが、それ以外のお話は風が吹いていたり、雪が降っていたりしてすごく寒い印象をうけます。「銀河鉄道の夜」ですら宇宙の静かな空間の中では肌寒い。全体を通して読後の印象は「さむい」。冬の前に読み終わりましたが、一足先に冬を味わってしまいました。「ああ、また冬が来るのか」と憂鬱な気分になりました。

 

 

日本の田舎、本当の自然で生きること

現代ではもう本当の冬を感じることはないかもしれないと思います。家に帰ればストーブやら温かく過ごすための道具はたくさんあります。でも宮沢賢治さんの生きていた時代はそんなものなかったんですよね。自然につぶされそうになりながらも耐えて耐えて生きるしかありませんでした。宮沢賢治さんの物語のでは自然への畏怖や大きさを感じます。私は寒いのがだいの苦手なので現代の暮らしにありがたく甘んじさせていただきますが、日本人がどう自然と付き合いながら生きていたかを忘れないために、これからもずっと読まれ続けてほしいと思いました。

 

 

本日も少し短いような気もしますが、この本を言葉で表現するのは難しいです。ぜひ実際にお手に取ってみてください。とくに大人の方、子供のころ読んだ物語をもう一度読み返してその時代を思いかえしてみませんか。枯れ葉の季節はそんな時間も素敵だと思いますよ。それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

新編 銀河鉄道の夜 (新潮文庫)

新編 銀河鉄道の夜 (新潮文庫)